FreeBSDでfcitx-mozcの設定をする
FreeBSDにおける日本語入力
FreeBSDをデスクトップとして使うにあたり難関である日本語入力についてまとめる。
なぜ難関かというと;
FreeBSDのようなどマイナーなOSは、そもそもユーザ母数が少ないので、情報収集にあたっては海外の、特に英語圏のサイトを参照する必要がある。
しかし日本語入力となればその手が使えず、やたら情報が少ない。マニュアルも整っていないことが多い。
それとは別に、仮にソフトウェアに不具合があっても修正される可能性が格段に低くなる。
結論として言えば、言語は違っても、インプットメソッドを必要としている、ちうごくユーザーに依存するしかない(戦いは数だよ兄貴)。
ソフトウェアの選択
日本語入力にあたって必要なソフトウェアは2つで、一つはインプットメソッドと呼ばれる、欧文キーボード上で日本語や中国語を入力するためのソフトウェアと、日本語変換エンジンソフトウェアである。
したがって、「日本語入力になんのソフトウェアを使っているか?」と聞かれたときには、uim-anthy
というように、ソフトウェアをハイフンで連結して並べる。
この場合では、インプットメソッドにuim
、日本語変換エンジンにanthy
を使っているという意味になる。
以前は、上記の例で示したuim-anthy
を使っていた。
が、anthyははるか昔に開発が止まってしまったようである。
結局、インプットメソッドに中国圏でユーザが多そうなfcitxを、日本語変換エンジンにgoogleが面倒を見ているmozcを選択した。
fcitx-mozcのインストール
インストールするのは、ja-fcitx-mozc
, zh-fcitx
。sudo pkg install ja-fcitx-mozc zh-fcitx
とすれば、必要なものは入るはず。
その他、設定用のzh-fcitx-configtool
と、私はKDE Plasmaを使っているので、fcitx-qt5
をインストールした。
結果、以下のようなソフトウェアがインストールされている。
ja-fcitx-mozc-2.23.2815.102.00_5 Mozc engine for Fcitx
ja-mozc-server-2.23.2815.102.00_5 Mozc Japanese Input Method, Server
ja-mozc-tool-2.23.2815.102.00_5 Mozc tool for IBus, SCIM, and others
fcitx-qt5-1.2.4 Fcitx support for Qt5
zh-fcitx-4.2.9.6_3 Flexible Input Method Framework
zh-fcitx-configtool-0.4.9 Fcitx IM framework configuration tool
fcitx設定方法
zh-fcitx-configtool
で設定する。
GUIから起動するか、ターミナルから実行すればいいけど、コマンドがzh-fcitx-configtool
ではないので注意。
こういうときはpkg list
でインストールされたファイルの一覧を調べればだいたい分かる。fcitx-config-gtk
ですね。
jd@dyna ~/.c/fish> pkg list zh-fcitx-configtool
/usr/local/bin/fcitx-config-gtk
/usr/local/share/licenses/zh-fcitx-configtool-0.4.9/GPLv2
/usr/local/share/licenses/zh-fcitx-configtool-0.4.9/LICENSE
/usr/local/share/licenses/zh-fcitx-configtool-0.4.9/catalog.mk
/usr/local/share/locale/de/LC_MESSAGES/fcitx-configtool.mo
/usr/local/share/locale/ja/LC_MESSAGES/fcitx-configtool.mo
/usr/local/share/locale/zh_CN/LC_MESSAGES/fcitx-configtool.mo
/usr/local/share/locale/zh_TW/LC_MESSAGES/fcitx-configtool.mo
実際の設定では;
「現在の入力メソッド」に「キーボード-日本語」と「Mozc」を。
「全体の設定」で「入力メソッドのオンオフ」などを。
ZENKAKUHANKAKUってすげーな。
いったん閉じる。
個人設定
私の場合、startx
でXを起動しているので、以下を.xinitrcに書く。
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
/usr/local/bin/mozc start
fcitx -r -d
結果、私の.xinitrc
は以下のとおりに。
jd@dyna ~> cat ./.xinitrc
export LANG=ja_JP.UTF-8
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
/usr/local/bin/mozc start
fcitx -r -d
exec ck-launch-session startplasma-x11
Xに入りなおしてZENKAKUHANKAKUを押せば以下の通り。
ちょっとアイコンがダサすぎやしませんか。