面白かった。資本主義はねずみ講だそうな。
つまり自分の持ってる資産が、次の人に高く売れる間はOK。だけどねずみ講に参入してくる人がいなくなったら終了という仕組み。
よくどんな資産でも証券化すればOKと聞く。たしかソフトバンクが、ユーザの月賦を証券化して売ったはず。その仕組がよく分からなかったのだけど、この本を読んでよく理解できた。
例えば、他のいろいろな資産とまとめて、客の要望に応じて任意のリスク/リターンの部分を切り出して証券にすることもできるし、細かく切り分ければ、小口投資の対象になり、少々リスクが高くったって平気になる。
一番重要なのは、証券化すれば、実物資産が抱える様々な情報が捨象され、単にリスクとリターンの二つの属性しか無くなり、流動性(すぐに他人に売れるかどうか)が格段に上がるというわけ。
あと、バブルは、みんなバブルと知ってるからバブルになるんだってのが斬新だった。みんなバブルと分かってるから、つまりいろんな資産価値がしばらくうなぎ登りになるのが分かってるから、全員が参加する。参加すれば絶対儲かるから。だけどいつか終りになるのが分かってるから、ピリピリしてる。バブルが終わった瞬間に売り抜けようとみんなピリピリしてる。
そしてバブル終了と皆が認識するようなキッカケがあれば、みんな一斉に売る。で大暴落という仕組み。