灰谷健次郎の「海の図」を読んだのは確か高校生のとき。
何気なくハードカバーの表紙に引かれて図書館で借りたんだが、文学少年であった俺様は内容に衝撃を受けて同じ作者の本を読み漁った。
小説の主人公は主に小学生から高校生くらいまでで、大抵はそれら主人公やまわりの登場人物がヘビーな状況に陥っており、最後も特別わかりやすいハッピーエンドでは終わらない。
当時の俺は、俺と同年代の奴がこんなこと考えて生きてんのかとショックを受けたのだった。
小説だけにフィクションではあるが、作者の教師としての実体験をもとに書かれている以上、ある程度の事実はあるはずなので。<a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4043520131" class="asin"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FQ8VNM0CL._SL160_.jpg" alt="海の図〈上〉彷徨の海 (角川文庫)" title="海の図〈上〉彷徨の海 (角川文庫)" class="asin" /></a>
いま読み直してみると、ところどころに説教臭さは感じるものの、やっぱり思うことは同じで、子供だろうが大人だろうが、悩んだり辛い目にあった奴ほど、いろんなことが分かるようになるんだなあ、ということ。
そんなわけで今日も生きていきたい所存。